お知らせ
小脳疾患へのリハビリと失調への効果情報
本日は「小脳」の梗塞や出血による身体障害で起こりやすい「失調とリハビリ」についてまとめました。
当施設ではピラティスジムも併設しているため、専門のマシーンを使用したリハビリを行っています。
脳梗塞やパーキンソン病の方にももちろん有効なのですが、小脳疾患による失調や歩行障害にもとても効果的な方法となりますので実例も交えてお伝えします。
なお、小脳の機能や解剖学・神経学的な話は著書をご参考下さい。
記事は病院で小脳疾患の患者様へリハビリテーションを提供していた経験豊富な理学療法士3名が経験や最近の実例を基にして書いたページです。
医療用語をできるだけ減らしていますので小脳の障害で困っている方向けのお役立ち情報となります。
1.小脳の障害で起こる症状について
小脳に何らかの障害をきたすと、歩行時のふらつきや、手の震え、ろれつが回らない等の症状が起こります。
脳梗塞などの麻痺とは異なり、自分で動かすことは出来るのに運動の調節が効かなくなる症状です。
例えば、歩く時に足を小股で一歩踏み出そうとしたところ、大股となってしまうなど自分の意思通りに身体が動かないのが特徴です。手の方では食事でスプーンを使う運動時に上手にすくえないといったことが度々課題となります。
これらの症状を総称して「運動失調」といいます。
原因は、腫瘍(癌=がん)、血管障害(梗塞、出血)、炎症(小脳炎、多発 性硬化症)など様々ですが、昔は、原因が不明な病気の一群として、「脊髄小脳変性症」と総称しました。
(病気によっては病気の場所が脊髄にも広がること があるので脊髄小脳変性症となったようです)
次は、小脳疾患によってよく起こる歩行障害や運動失調にについて、なぜピラティスの指導方法を取り入れていくことで効果的な身体運動となるのか説明していきます。
2.小脳の障害に対する「フレンケル体操」とは
病院などで運動失調の運動療法として昔から行われているのは「フレンケル体操」だと思います。
簡単に説明すると、「身体の動きを目で見ながら(視覚を使いながら)、運動のコントロールを反復して、練習する」、そのことにより、脳内の神経回路を活性化し、失調の症状が良くなることを期待する運動です。
その他には、重りや包帯を巻いて運動をするという方法が一般的です。
これは手足からの感覚が強まり過ぎた運動を抑えて失調を改善させるという方法です。
3.小脳の障害(運動失調、体幹失調)にピラティスが効果的な理由
私達が理学療法士として関わらせてもらう中でピラティスマシンのリハビリは効果があると考えております。
ご紹介した「フレンケル体操」の考えを基にしたプログラムも組みますが、当リハビリの特徴でもあるピラティスマシーンを使ったリハビリについて紹介します。
期待できる効果としては、
①呼吸を意識することでインナーマッスルの活動を高めることができる。
インナーマッスルとは身体の内にある筋肉で、姿勢を安定させる働きがあります
②胸郭の可動域が拡大することで呼吸が楽になる。
小脳の障害によって背骨(腰~胸の骨)の動きが少なくなり、骨折リスクが高まったり体を捻る動作が苦手になることがあるため、背骨の動きを大きくしていくのは重要です。
③リフォーマー(ピラティスマシーン)なら体幹背面が安定した状況で運動が行えるため安心感があることによって過度な筋肉の緊張が抑えられる。
手足の動きをコントロールすることが苦手な失調症状に有効です。
④体幹のインナーマッスルを活動させながら運動が出来るようになると、運動失調、体幹失調が軽減する可能性が高い。
姿勢を安定させる体幹の筋肉が滑らかに動くと、失調が軽減し易くバランスが良くなることは経験上本当に多いです。
⑤リフォーマー(ピラティスマシーン)は体幹が安定しているため姿勢の矯正が行いやすい。また、修正のための指導がし易く受ける側も理解できる。
姿勢が矯正されることでバランスも良くなり歩行も改善することが良く起こります。
⑥足の裏が台に接しているため全身運動をコントロールしやすく、感覚系のトレーニングにもなる。
神経学的にも足裏からの刺激は脳や筋肉にとても重要で、反復によって神経系(感覚系)のトレーニングとなります。
※画像は実際の小脳の方ではありませんが、ピラティスマシーンを使ったリハビリのイメージです。
なぜ、①~⑥のようなリハビリを行うことが有効かとといいますと、小脳の障害によって退院後に起きやすい状況として3つのことが挙げられるからです。
①手足を動かす際に、肩や太ももなど大きな筋肉(アウターマッスル)が必要以上に強く活動してしまい、本来は起こらないはずの痛みが生じてしまうことがある。
②①がパターン化してしまうと、身体を動かすことが億劫になり活動量が減少する。
結果として日常生活でも疲れやすくなり、座っているか寝ている時間が長くなることで今度は廃用症候群という悪循環が生まれやすい。
③社会参加や他者とのコミュニケーション機会も減り認知力が低下する。
いかがでしょうか?
小脳の病気によって症状が出ている方を見たことがある方は、「確かにそうなる」と思っていただけると思います。
障害によって起こるリスクを回避し、少しでもご病気前の生活ができる方法を多くの方が知らずにいます。
私達はそういった方々のお力になれるよう日々練習を行い、ご利用者様に提供できる最善の方法を考えています。
もし、身近に小脳の障害により「失調」や「日常生活の課題」を抱えている方はご相談ください。
まずは状態を確認し、効果的な方法か実際に体験していただくことをお勧めしています。
~ご相談はリハビリ相談室まで(直接お電話も可能です)~
【リハビリ相談室】設置のお知らせ
小脳疾患についての一般的な内容はこちらもご参考ください。
小脳疾患
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