外傷性くも膜下出血について | 尼崎市で脳梗塞・脳出血の後遺症改善を目指す脳梗塞リハビリステーションPROGRESS

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お知らせ

外傷性くも膜下出血について

2022/07/20

お知らせ

こんにちは、脳梗塞リハビリステーションPROGRESSの寺西です。

たびたびブログでもご紹介しておりますが、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などのいわゆる

脳卒中症状と言われる脳血管疾患についてのお話を色々とさせていただいております。

 

中でもくも膜下出血は特に死亡率の高い症状として有名で、以下のブログでも頭痛の内容と絡めてご紹介しております。

https://noureha-ama.com/headache_stroke/

 

通常、生活習慣病などの要因で引き起こされる血管の硬化などで発生することのある脳卒中症状ですが、

怪我を頭部に負うなどの外的な要因で脳卒中症状、またはそれに匹敵する血管症状を引き起こすことがあるのです。

 

今回は、そんな外部からの要因で起こってしまう脳卒中症状の一つ、【外傷性くも膜下出血】に焦点を当てて

お話をしていきたいと思います。

 

 

 

 

■外傷性くも膜下出血とは

外的な要因(落下、衝突等)による頭部への強い衝撃で、脳を包む膜の内2番目にあるくも膜内部で

出血が引き起こされる症状です。通常のくも膜下出血が起こる要因である脳動脈瘤の破裂やその他の

出血性脳血管異常を否定するための詳しい検査が必要になる場合もあり、

また脳動脈損傷や脳梗塞を併発する可能性もあります。

 

●外傷性くも膜下出血の症状

外傷性くも膜下出血(英:Traumatic subarachnoid hemorrhage 、以下略称 tSAH<ティー/ザー>という)の症状は

通常のくも膜下出血と同じく激しい頭痛、嘔吐、また軽い痙攣や手足のまひが見られることがあります。

頭を打ち付けて起こる似たような症状には脳しんとうなども考えられるため、

しっかりとした判断をするためにCTによる頭部スキャン等を行う必要もあります。

 

tSAHは多くの場合、脳の出血が少ない時は自然に止血・吸収されることを待つだけで

症状の改善が見込まれる場合もあります。運動麻痺や言語障害などの症状も基本的に起こらず症状が

出ないため手術等は必要ありませんが、*脳挫傷を併発した場合には局所的な症状として

半身麻痺(片麻痺症状)、半身感覚障害、言語障害、痙攣発作等がみられることもあり、

また頭部への傷害がきっかけで起こる*急性硬膜下血腫が併発した場合には、

脳の腫れから頭蓋内圧亢進が進み脳を圧迫し障害を発生させる恐れがあるため、減圧開頭術を行うこともあります。

tSAHの予後に関しては、上記のような合併症の有無によって大きく異なります。

 

 

外傷性くも膜下出血 発症経緯

 

*急性硬膜下血腫

…頭蓋内の下にある硬膜と脳の間で出血し、血液が急速に溜まることで脳が強く圧迫される状態を指します。

どの年齢層でも起こりうる可能性がありますが、高齢の発症者が特に多いです。

 

*脳挫傷

…頭部へ強い力が加わり、脳そのものに傷(挫傷)ができる症状。脳の腫れ(浮腫)や出血が出現し、

数時間~数日の経過で浮腫・出血が拡散、頭部内圧力が亢進していきます。

開頭減圧術や、浮腫除去術などの外科的治療が必要になることがあります。

 

 

■参考

桑名眼科脳神経クリニック 「頭部外傷各論-外傷性くも膜下出血-」より

https://kuwana-sc.com/brain/563/

 

医療法人 新さっぽろ脳神経外科病院 「脳の病気とケガ」より

http://www.snh.or.jp/byouki/byouki_3.html

 

 

 

 

■診断と治療

tSAHの診断は通常頭部CTスキャンで診断可能です。出血量が少ない場合MRIで確認することもありますが、

軽症の場合には手術の必要性がないため、基本的に対処療法として鎮痛剤や抗痙攣薬等を使用します。

 

●外傷性くも膜下出血に伴う治療法について

外傷性くも膜下出血(tSAH)の治療法について

 

*CTとMRIの違いについて

tSAHでも使用するCT・MRIスキャンですが、どういった診断方法や違いがあるのでしょうか。

ここで、tSAH発症時を例にCT・MRIスキャンの違いを簡単に説明いたします。

 

■CTスキャン

CTスキャン

 

【造影剤】

硫酸バリウム…食道、胃、腸などの検査に使用。

ヨード造影剤…CT他の検査で多く使用される造影剤。副作用の発生頻度が全体で約3.13%、

そのうち重篤なものは0.04~0.004%となります

(主な副作用の症状:軽度…嘔気、嘔吐、かゆみ、蕁麻疹、血圧低下重度…心停止、呼吸困難など)

 

 

 

■MRIスキャン

MRIスキャン

 

【MRI用造影剤】

…上記にて、造影剤を使用せずに鮮明な画像を表示できると説明いたしましたが、MRI用に使用する造影剤もございます。以下、例をご紹介いたします。

 

■ガドリウム製剤…CTで使用するヨード造影剤に比べ副作用の発生頻度は低いですが、蕁麻疹や頭痛他重篤な副作用も報告されています。

 

■SPIO…肝臓の検査に使用されます。比較的副作用が少ないものの、悪心・嘔吐など一般的なものから、点滴静注投与中に腰痛をきたすこともあります。腰痛に関しては、SPIOの投与を中止してすぐの改善が見られるとのことです。

 

■MRI経口消化管造影剤…腸管内の画像を見やすくするために用いる経口の鉄剤含有造影剤。胆道系検査にて使用します。

 

 

…ここまで、CTとMRIの違いを説明いたしました。簡単に説明すると、

●CTスキャン:検査が早い、患者への負担が少しある、造影剤を使用することがある

●MRIスキャン:検査が遅い、患者への負担が少ない・もしくはない、造影剤をほとんど使うことがない

上記のような特徴があるかと思います。尚、出血など血管系に関する確認にはMRIを用いた検査が非常に有効です。

 

tSAHの発症ついて、その合併症などの検査には通常CTスキャンを用いて行いますが、もしも出血量が少量で済んでいる場合などにはMRIでの検査を行うこともあります。先の項目でもお話していますがtSAHが軽症で済んでいる場合(脳挫傷、急性硬膜下血腫がない)は、対処的に鎮痛薬や抗痙攣薬を投与し、外科的な手術を行うことはありません。

 

 

■参考

桑名眼科脳神経クリニック 「頭部外傷各論-外傷性くも膜下出血-」より

CTスキャン・MRIスキャンについて

 

地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪急性期・総合医療センター 画像診断科 より

http://www.gh.opho.jp/org/gashin/zoueizai.html

 

 

 

 

■外傷性くも膜下出血の後遺症障害

tSAHを発症した場合、脳に損傷を負ってしまうことがあります。現代の医療技術では一度脳の損傷を負ってしまうと再生することができず、そのため損傷による後遺症が残り続けてしまいます。

ここでは、tSAHによって脳が損傷した場合に起こりうる脳の後遺症障害についてお話いたします。

 

 

■遷延性意識障害

遷延性意識障害

…いわゆる植物状態の方を指します。「脳死状態」と脳波等から意識があることがわかっており、

また自発的な呼吸も行えます。

栄養状態に気を配れば亡くなる可能性も低く、可能性こそ低いものの、医師の疎通が図れたり

言葉を発することができるようになったという例もあります。

 

 

 

■高次脳機能障害

高次脳機能障害

…高次機能とは「人間の認知機能・知的機能」のことを指し、脳が損傷を

受けると意思疎通・社会行動能力等が低下、もしくは異常をきたしてしまう障害となります。

見た目では気づけない障害のため、周囲からの理解を得ることや症状立証が難しい後遺症と言われています。

 

 

■外傷性てんかん

外傷性てんかん

…先の項目でも触れていますが、tSAH直後~24時時間以内に発生するいわゆる

「直後痙攣」が起こった際には「抗痙攣薬」などを投薬することで抑える、

もしくは損傷自体が軽い場合には通常一回ほどの痙攣で収まるので、自然に解消されることがあります。

しかし、受傷後約8日以降に発生すると言われている「晩期てんかん」(一般的にこのてんかんを指して「外傷性てんかん」と呼称します)は1年以内に約50%、2年目までに80%程度が発症すると言われており、このてんかん症状は治療が非常に困難であるとされています。

 

 

 

尚、ここまでのてんかん症状などについては先に投稿しております脳挫傷についてのブログでも取り上げております。
気になる方はぜひ下記リンクよりご確認ください。

 

「脳挫傷について」

https://noureha-ama.com/brain-contusion/

 

 

■参考

交通事故弁護士ALG 様「交通事故で外傷性くも膜下出血になってしまったら」より

https://www.hughesluce.com/koui-shougai/traumatic-subarachnoid-hemorrhage/

 

社会福祉法人 千葉県身体障害者福祉事業団 千葉県千葉リハビリテーションセンター 様

「高次脳機能障害って何?」

高次機能障害について

 

一般社団法人 日本神経学会 様「脳神経内科の主な病気」より

https://www.neurology-jp.org/public/disease/tenkan_detail.html

 

 

 

 

■外傷性くも膜下出血についてのまとめ

今回は生活習慣等とは関係のない、外的な要因で発症してしまう外傷性くも膜下出血(tSAH)とその合併症、関連する状態などについて簡単ではありますが説明させていただきました。

 

器質的(例:動脈瘤が破裂するなどの要因)なきっかけで起こるくも膜下出血と違い、軽症で済む場合があるtSAHですが、その後に脳挫傷や急性硬膜下血腫などを発生させてしまうことにより、突然容態が急変する場合もあり、さらには脳梗塞なども併発する可能性があるなど、tSAHのみの症状では

そこまでひどいものにはならないとされていても、これらの合併症によって命を落とす、もしくはそれに近い状態まで被害を受けてしまうことがあるのです。

 

普段の生活で、生活習慣などに気を付けるのはもちろんですが、階段の上り下り、スポーツ、車…日常でtSAHのきっかけになる要因に少しでも目を向けて、万が一の事態に備えられるように注意しながら生活をしていきましょう。

 

 

 

■脳梗塞リハビリステーションPROGRESSで提供するリハビリ

 

脳梗塞リハビリステーションPROGRESS

尼崎にある脳梗塞リハビリステーションPROGRESSは、

運動の専門家である理学療法士・鍼灸師が在籍している自費リハビリ施設です。

 

理学療法士、鍼灸師による完全マンツーマンで行うリハビリが特徴で、

脳梗塞・脳出血に代表される脳卒中の後遺症に対するリハビリテーションを行っております。また、パーキンソン病などの神経疾患にも対応。

医療保険による治療・介護保険の範囲では改善しきれない方達に選ばれております。

 

 

リハビリ風景

□下記リンクから実際にリハビリを行っている様子をご覧いただけます。

リハビリテーション

 

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