
お知らせ
体温と脳卒中・諸症状の関係

明けましておめでとうございます、脳梗塞リハビリステーションPROGRESSの寺西です。
年も明け、皆様におかれましては益々ご健勝のことと存じます。
さて、依然厳しい寒さが続きますが、みなさま体調を崩されてはいないでしょうか。
体温が下がることで様々な不調が起こることは何となく想像が付きますよね。
しかし、体温によって脳卒中・諸症状発症前後のリスクを高めることになる、という事実はご存じでしたでしょうか?
今回は体温の変化によってもたらされる体調への影響も踏まえ、脳卒中や他諸症状と体温の関係性をご紹介したいと思います。
■体温と身体への影響
人間は常に体温を一定に保つことができます。
また、日本人の平均体温は約36.89±0.34度と言われており、実は体温37度というのは平熱の中に含まれる場合があるのです。コロナ禍もあり、熱が37度を超えだすと発熱を疑われる場合もありましたが、平熱の方もいらっしゃることに注意しておきたいですね。
また、36・37度を超える・低くなる場合も必ずしも異常があるわけではないことに留意しておきましょう。
ここでまずは高体温・低体温ではどういった症状が身体に現れるのかそれぞれ確認していきましょう。
●高体温による体への影響

高体温であることが直接的な脳血管疾患などの起因となる可能性は低いですが、例えば脳卒中の症状が発症した・している場合の高体温は患者の状態を悪化させる一つの要因になり得るため、解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン)などの服用が推奨されています。
また、上記にもある通り体温の上昇には心因性のものも含まれます。ストレスをためることは生活習慣病の悪化にもつながるため、脳卒中リスクを高めることにも。微熱が続く状況になった場合はなるべく無理せず病院に罹り、自分の体調と相談しながら過ごしましょう。
なお、脳卒中の症状の一つである脳梗塞は夏場に最も発症率が高まります。
上記のことも合わせ、夏場は体の不調を感じたらなるべくすぐに水分を摂り、休養するようにしましょう。
■参考
慈恵ICU勉強会「Temperature Management~省略~Stroke」より
著 山口 庸子 様
https://www.jikeimasuika.jp/icu_st/151222_nou.pdf
セルフメディケーション・ネット 様 「脳卒中(夏に多発する脳梗塞)」より
http://www.self-medication.ne.jp/health/004.php
●低体温による体への影響
低体温には「隠れ冷え」(軽度の低体温症)にも注意が必要です。
隠れ冷えは本人の自覚なしに通常の低体温症と同じく肝臓・腎臓・筋肉の働きが低下するので、免疫力や基礎代謝の低下を引き起こし、太りやすくなったり体調不良を常態化、生活習慣病を悪化させます。
体温の低下は不整脈や動脈硬化などを促進、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクを上昇させます。
寒い今の季節、基本的に部屋の温度は20度以上を維持するなど、なるべく環境による冷えの機会を減らしましょう。
尚、アルコール類の飲酒は体温が上昇したようにも感じますが体表面の毛細血管を拡張させるため熱の放出が促され逆に体温が奪われていきます。酔ってうたた寝をすることは低体温症を引き起こす原因にもなるので注意が必要です。
■参考
MSDマニュアル家庭版 様
「低体温症」より
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/25-外傷と中毒/寒冷障害/低体温症
「寒冷障害の概要」より
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/25-外傷と中毒/寒冷障害/寒冷障害の概要
社会福祉法人 恩賜財団 済生会 様
「免疫力低下のリスクも?「低体温」にご注意!」より
https://www.saiseikai.or.jp/medical/column/immune_deficiency/
■「基礎代謝」の上昇によるメリット
・基礎代謝とは?…体温維持、呼吸、内臓活動など生命活動を行う上で欠かせない最低限の代謝。
一日で消費するエネルギーの約60%を占め、運動などで消費するエネルギーの約2倍にもなります。
では基礎代謝の低下による人体への影響はどんなものがあるのでしょうか。
ここで、基礎代謝低下によるデメリットを確認してみましょう。
●基礎代謝低下のデメリット
基礎代謝(体温)低下によるデメリットを一部ご紹介いたしました。
代謝とは体のエネルギー利用効率のこと。生活習慣病である「肥満」「高血圧」などの改善には欠かせない機能で、これが衰えると血液系疾患(脳卒中/心筋梗塞など)の発症リスクを高めることにもなります。
基礎代謝の最も活発な時期とされているのは10代前半と言われていますが、それ以降は衰退の一途をたどります。現在の自身の生活を振り返り、基礎代謝をなるべく上げられるような生活を目指していきたいですね。
■参考
Kracie 様 「基礎代謝が良い、~省略~痩せられない?」より
https://www.kracie.co.jp/ph/coccoapo/magazine/07.html
現代ビジネス 様 「低体温の悪循環」より
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/55383?page=2
大正製薬ダイレクト 様 「冷えない体に 冷えと血行」より
https://www.taisho-direct.jp/simages/contents/column/life/kekkoucold/
・基礎代謝の上げ方は?
基礎代謝低下による障害をご紹介いたしましたが、それでは基礎代謝を上昇させるにはどうしたらいいのか。
ここでは基礎代謝上昇につながる簡単な対策・方法を三つほどの項目に分け説明させていただきます。
●運動(筋力トレーニング)
…ここでご紹介しているのは、基礎代謝の上昇に最も効くとされている部位のトレーニング方法です。他にも有酸素運動(ランニングなど)で脂肪燃焼も一緒に行えると効果的です。
■参考
・スクワットについて
Kracie 様 「基礎代謝量と筋肉量の~省略~|脂肪燃焼コラム」
https://www.kracie.co.jp/ph/coccoapo/magazine/09.html
・ランジについて
uFit ONLINE SHOP 様 「下半身&体幹を鍛える筋トレ「ランジ」の~省略~」
https://ufit.co.jp/blogs/training/lunge
●入浴
…毎日ではなくとも、入り方や入った後の状態に気を遣うだけでも体温の上昇や維持につながります。
ただし特に寒い今の季節は浴室内外の気温差に気を付けてください。
■参考
ウォーターサーバー ピュアハワイアン 様 「入浴は新陳代謝を高める効果があるの?」より
https://www.hawaiiwater.co.jp/column/water-health/343.html
Tarzan 様 「代謝を上げる入浴・夜活の6大ルール」より
https://tarzanweb.jp/post-231511
●GABA(ギャバ)を多く含む食品の摂取
「GABA」…Gamma-Amino Butyric Acid(γ-アミノ酪酸)の略
…先にもお伝えしている通り、体温の低下で腸内の活動が低下、エネルギーの吸収がうまく働きません。
「お味噌」「納豆」「キムチ」などの食品は腸内環境の改善維持に効果的なので、GABA含有食品と併せて摂ることでスムーズなエネルギー吸収・消化を行う助けになります。
血圧・ストレス対策になるGABA食品は体温低下防止の一助にもなるので、積極的に摂取していきたいですね。
■参考
医療法人社団 一友会 ナチュラルクリニック代々木 様 「GABAってなぁに?」より
https://www.natural-c.com/blog/2021/03/gaba-766288.html
日経バイオテク 様 「γアミノ酪酸(GABA、ギャバ)」より
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/011900001/20/06/11/00343/
…尚、当HPでは食事について、脳卒中との関係をまとめたブログを作成しております。どうぞ合わせてご覧ください。
https://noureha-ama.com/?p=2143&preview=true
■脳血管疾患には「低体温」が有効?「低体温療法」
ここまでは体温が身体にもたらす影響についてみてきました。
基本的な人体の活動には、安定した体温・代謝の維持が必要で、このバランスの良さがあらゆる疾患を防ぐことにもなるということがわかりました。ですが実は脳卒中リスクを高める原因にもなる「低体温」が脳血管疾患や脳症などの治療に利用されているというお話をご存じでしょうか。
ここでは、脳にかかわる治療法の一つとして検討されている「低体温療法」ついてご紹介いたします。
・低体温療法
通常この治療法は、一般的に心肺停止状態~蘇生後の患者様に対して行われます。
心停止状態で脳への血流が行かなくなった場合脳は低酸素状態となるため、脳の代謝を低下させ酸素需要を減らすことで脳を保護する必要があるためです。
尚、低体温治療法ではほかにも「電解質異常」「易感染症」「凝固異常」などの合併症に注意する必要があり、これらの問題がある場合は直ちに低体温療法を停止する必要もあります。
また「頭蓋内出血」「妊娠中」「重篤な敗血症」などの患者にはこの治療法を行うことはできません。
…この治療法では主に脳神経機能の予後の改善効果が見込まれ、特に小児・若年層の患者様への有効性が高いとされています。
しかし、この低温療法と平熱療法、つまり通常の体温管理下での治療による脳神経機能の予後の改善に差はあまりなく、むしろ低体温療法は不整脈などを引き起こす可能性が高いなど、その有用性には現在も疑問の声があります。
しかし脳の酸素需要を低下させる点など、蘇生後脳症(脳の低酸素状態のために起こる諸症状)に対して有効とされている部分もあります。新たな治療法の一つとして、今後の研究の発展が期待されます。
■参考
Medical Note 様 「低体温療法とは」より
https://medicalnote.jp/contents/151204-000028-FKETNG
コトバンク 様 「脳低体温療法」より
https://kotobank.jp/word/%E8%84%B3%E4%BD%8E%E4%BD%93%E6%B8%A9%E7%99%82%E6%B3%95-163676
以上、体温と脳血管疾患他諸症状に関しての内容をご紹介いたしましたが、基礎体温・代謝の上昇と維持はすべての健康の元、と言っても過言ではないくらい大切な身体機能です。
繰り返しになりますが、特に寒いこの季節は代謝の低下で肥満、糖尿病、脂質異常、ストレスなどの生活習慣病がより進み、水分不足や血圧の低下から脳卒中(特に脳出血)の発症率も上昇します。
今回ご紹介した内容が皆様の生活の助けになれば幸いです。
適度な運動やバランスの取れた食事を意識して、気持ちのいい一年をスタートさせましょう。
■脳梗塞リハビリステーションPROGRESSで提供するリハビリ
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