お知らせ
脳心血管系などの疾患発症率における性別差
通常、脳卒中の脳心血管疾患発症率は高血圧などの生活習慣病によってその程度が変わりますが、
実は性別によっても発症率に大きな差があるのです。
今回は、そんな性別の差による脳心血管疾患発症やその他の違いなどについてお話をさせていただければと思います。
■疾患発症率の性差
久山町研究 (http://www.hisayama.med.kyushu-u.ac.jp/)によると、1961年~1993年の32年に及ぶ追跡調査の結果、
脳梗塞全体の発症率は男性6.4(対1000人/年)に対して、女性3.4という結果になり、女性側の脳梗塞発症率は男性に比べるとかなり低いことがわかります。
一方で、年齢別の階級別統計では男女比は50、60、70、80歳代でそれぞれ発症率の差が2.1、2.3、1.5、1.4と無くなっていくことが示されました。
図を確認する限りでは、「がん」「肺炎」による死亡率は女性より男性の方が高い傾向にありますが、
女性は「心疾患」「脳血管疾患」の死亡率がどの年代においても男性より高くあるように、
血管系疾患の影響を強く受ける・もしくは悪化する傾向が強いという違いがあることがわかります。
参考
■公立学校共済組合 関東中央病院 様 「病気のはなし」より
https://www.kanto-ctr-hsp.com/ill_story/200905_byouki.html
〇性差が顕著に表れる、脳心血管疾患発症の原因となる症状
●高血圧
脳心血管疾患発症の最大の要因ともいえる危険因子の一つ。
脳卒中患者の殆どはこの高血圧状態が見られています。
通常、約54歳ごろまでは男性の方が高血圧の値を高く出しますが、55~64歳代以上では高血圧有病率に性差は見られなくなってきます。
これは閉経後に女性ホルモンの「エストロゲン」の働きが弱くなることが原因と考えられています。
※エストロゲン…骨や肌などの状態を維持してくれるホルモン。
45~55歳の更年期になると急激に分泌量が減るため、このしていた保護機能などが急激に効かなくなっていきます。
※30歳前後の女性の血圧は同年代男性よりも高血圧の影響が強く表れることが多いです。
若い内から高血圧の傾向が見られる女性は気を付けておく必要があります。
●脂質異常症
動脈硬化発症・進行を促進する大きな要因。
この症状も性別/年齢による影響の差は大きく、高血圧同様女性より男性の発症率が高いですが、加齢による性差は大きくなくなっていきます。
理由として、男女ともに喫煙・脂肪分の多い食事・糖類を多く含む飲食物をよく摂取するなど、近年生活習慣病が悪化してきているためと考えられます。
●心房細動
心房細動の頻度は男性が女性の約3倍になるという報告があるのですが、心原性脳塞栓症を”続発”するという点では女性の発症率が高い傾向にあるようです。
血栓の溶解を促すためにも、特に75歳以上の女性に対しては血液凝固を抑えるための抗凝固療法の実施が求められます。
参考
■平野照之先生のウェブサイト 様 「「成人病と生活習慣病」~心筋梗塞」より
http://www.e-oishasan.net/site/hirano/column04.html
■脳卒中症状に見る男女の発症率の違い
〇脳梗塞
〇脳内出血
〇くも膜下出血
参考にさせていただいている資料は平成11年のものでデータ自体は古いのですが、
60歳以前での脳梗塞・脳出血患者数においては男性の割合の方が高いのですが、
それ以降は性差が少ないか、女性の脳卒中患者数の方が高い割合を示すことに。
この傾向は現在でも変わらないということがわかります。
また「くも膜下出血」に関しては前述しているエストロゲンの分泌が少なくなる50~59歳あたりから男性よりも女性の患者数が増えており、
90歳以上に至るまで患者数推移は男性を超え続けています。
上記の、グラフから改めて、女性は高齢(60~70歳代)になってから脳卒中発症のピークが訪れ、またその発症率は男性よりも高くなることがわかります。
そのため、高齢化が進む現在では、脳心血管疾患系症状における女性の重症化率や死亡率が男性よりも高くなる傾向にあるようです。
参考
■BIOWEATHER SERVICE 様 「脳梗塞について」より
https://www.bioweather.net/health/cerinfarction/description
■健康長寿ネット 様 より「高齢者の生活に見る男女の差」より
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/tyojyu-shakai/koreisha-seikatsu-danjo-sa.html
■疾患発症率・その他の性差に関してのまとめ
ここまでを振りかえって、あらゆる疾患やその原因となる症状などの有病率、また男女間の死因・死亡率の違いなどさまざまな点で性差が表れることがわかりました。しかし、脳血管疾患の発症に関しては年齢・性差よりも生活習慣病が疾患発症の大きな要因になっています。特に先のブログでも紹介している喫煙、そして高カロリーや塩分過多の食事など、普段の生活から見直せるものばかり。高齢になってきてからでは行うことが難しい運動も、若い内から習慣化することで将来的には疾患発症予防に大きな影響を与えてくれます。
今自分にできるもしくは必要な予防対策を行い、いつまでも健康的な生活が送れるように備えておきましょう。
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